12月19日(土)と20日(日)の2日間にわたり、
別府市中心市街地活性化協議会によるリノベーションスペース、
platform01で開催した2人のデザイナーによる講演、
「デザインから地域を考える2日間」。
19日の初日はD&DEPARTMENT代表のナガオカケンメイさんによる講演でした。
継続、環境、“らしさ”がテーマだと話すナガオカさん。
価格競争が行なわれている状況下では良いものが生まれるのが難しいと感じ、
「60VISION」(ロクマルビジョン)という名前で、
企業だけが集まる場所としてのブランド展開がはじまりました。
企業らしさというテーマから展開がはじまった「60VISION」ですが、
「その土地その土地らしさ」への展開は?という意見を得たことから、
NIPPON PROJECTへ発展していきます。
「考えたら実行しないと気がすまない性格」というナガオカさん。
観光をデザインしないといけないというのが今回の講演の結論だと話されます。
その土地らしいものを47都道府県から集める展覧会、
「デザイン物産展ニッポン」を、昨年東京で開催しました。
(2008年8月27日~9月1日、松屋銀座、日本デザインコミッティー主催)
5つの視点から47都道府県から集められたブッサンからなる展覧会では、
その土地のためのメディアとして、タウン誌なども取り上げられました。
最近は「文化誌」と言えるようなジャンルのメディアがあるそうです。
高知の「とさのかぜ」や、北九州の「雲のうえ」などです。
販売までデザイナーが面倒をみよう!とナガオカさんはおっしゃいます。
さまざまな助成金を得、デザインの力を得た商品が数多く生まれていますが、
商品の質自体が芳しくないものも少なくないと語ります。
デザイナーは、商品のデザインだけでなく、
商品の質や流通も範疇に「デザイン」を、と話されます。
ナガオカさんは、デザインの視点でつくるトラベル誌
「d design travel」を刊行しています。
書店に多く並んでいるトラベル誌と異なり、
必ず事前に1回は利用した上で、取材に入られるそうです。
「d design travel」誌では、本音で書きたいとおっしゃいます。
「d design travel編集部のブログ」
http://www.d-department.com/jp/project/d-design-travel/blog/
立派ではないけれども、その土地らしい[すばらしい]ものを、
というお話が印象的でした。
フライヤー置き場の改善など、
観光の現場に当たるすべてをデザインする考え方、
若い世代も視野に入れた別府観光のあり方を模索したいと思いました。
北風が強く吹く中、立ち見のお客様も多数いらっしゃった会場、
ご来場のみなさま、本当にありがとうございました!
そして、
今回のナガオカさんの別府滞在は短かったのですが、
「ディープ別府」を堪能しに、
今度は是非ゆっくりお越しください!
sawada
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